ふるきのガベージコレクション2

脳内を通り過ぎたイメージの残骸の記録

読書

今夜、すべてのバーで 中島らも

Amazonのセールで慌てて選んだ数冊のうちの1冊。著者のアルコール依存症体験をもとにした、一種の啓蒙小説だと思う。 小説の中で語られる知識は多岐に渡り、病人が一番、病気を知っていることを再認識させてくれる。でも、知っていてもそれが実行できるとは…

ペスト アルベール・カミュ

新型コロナウイルスのパンデミックが始まってしばらくして、先人の知恵が得られないかと読み始めた。 読んですぐわかるのは、ペストが社会に与えた影響が新型コロナウイルスと比べて格段に大きいということ。若者、子供もどんどん死んでいく状況にあったら、…

人新世の資本論 斎藤幸平

100分de名著の資本論の回の案内役だった斎藤さんの著書として読んでみた本。 地球環境危機を乗り越えるには、現在の緩やかな変化(SDG'sなど)では間に合わず、経済、社会のすべてを劇的に変える必要がある点を解説し、その解決策としてマルクスの資本論の新し…

JR上野駅公園口 柳美里

柳美里の本を読んでみたいと考えていたところへ、全米図書賞受賞とのニュースがタイムラインに流れてきて、この機会に読んでみることにした。 福島県出身のホームレス男性の今と来し方と終末の瞬間までを回想シーンを積み重ねて書かれている。 自分にとって…

日の名残り カズオ・イシグロ

ずいぶん前に"わたしを離さないで"を読んでいて、もう1冊読んでみたくなって選んだのがこの本。ブッカー賞受賞という安全パイを狙った選択。 イギリスの名家に長く仕えた優秀な老執事が、昔の同僚の女性を尋ねる旅の途中に来し方を振り返るひとり語りをする…

ある男 平野啓一郎

100分de名著の"金閣寺"の回の案内役として平野さんを知り、どんな本を書く人なのかを知りたくて読んだ本。別の人間に成りすました男が本当は誰なのかを追う弁護士の話で、ジャンルとしては推理小説なのだろう。 自分にとってのこのジャンルの小説は、小説の…

カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー

10年ほど前に新潮文庫版で読んだのだが、こういう意味でこういう結末なんだろうなというぼんやりした読後感でもやもやしていた。 先日、NHKの"100分de名著"の再放送があって、新訳版を出しているロシア文学者の先生の解説の中で、ドストエフスキーの父親が殺…

サピエンス全史 ユヴァル・ノア・ハラリ

どんな本? 人類社会を新しい観点でとらえた歴史書 ・人間は、認知革命の結果、言語を手に入れ、想像上の存在(虚構)を語ることができるようになったおかげで、共同幻想を持つことが可能になり、それが国家や貨幣や宗教、それ以外の様々な思想の前提条件にな…

上を向いてアルコール 小田島隆

どんな本? コラムニスト小田島隆さんが30代に経験したアルコール依存症体験についての本。 自分もアルコール依存症の入口に立ったことがある。大学時代は、飲むために飲んでいて、 ほぼ毎日飲んで、週に1回ぐらいは記憶がなくなるぐらいに飲んでいた。絶対…