ふるきのガベージコレクション2

脳内を通り過ぎたイメージの残骸の記録

海辺のカフカ 村上春樹

文庫の初版を買っていいるので17年前に読んだ本の再読。内容はほとんど忘れていて、新鮮な気持ちで読むことになった。

どんどん物語に引き込まれていく勢いが強くて、筋を追いたいがために速読状態に陥ってしまうぐらい。勢いにまかせて読みたい気持ちに負けて、後できちんと理解するために再読することにしたほど。結局、3回目を読み終わってみると、今回の最初の再読(2回目)のスピード感の下でも内容の理解はかなり正確で、理解があいまいになっているように感じていただけだったことがわかった。

読み終わった後には、中に出てきた音楽などについて調べる2次的な楽しみが始まるのだが、あまりにベストセラーすぎて最初の検索で"海辺のカフカ"の補助情報として公開されているコンテンツにすぐにたどり着いてしまうのは、楽なのか残念なのかが悩ましい。

最後に読んだ長編の"1Q84"で勢いが落ちたように感じて、以後は少し距離を置いていたのだが、読みたい作家として再浮上している。