ふるきのガベージコレクション2

脳内を通り過ぎたイメージの残骸の記録

走ることについて語るときに僕の語ること 村上春樹

走ることをテーマにしたエッセイ集。ボストン在住時代の話が出ていることを知って読んでみたくなった。

ボストンには1995年頃に出張で2回、行ったことがある。当時、仕事で担当していたトランスミッションライセンス生産のライセンス元の工場がボストンの郊外にあり、そこへの出張だった。仕事はライセンス生産に関する疑問点を質問攻めにすることで、おかげで英語力が向上したし、移動はレンタカーを使わせてもらえたので、夕食のレストラン巡りなどアメリカ生活を満喫できるものだった。

休日にはレンタカーでボストン市街へ繰出して観光するというおまけもついていた。ボストン港の茶会事件の再現イベントやマサチューセッツ工科大学など有名どころの観光スポットを回ったが、その中でみんなで長時間散歩した時間があった。車があったのになぜそんなに歩いたのかの記憶がないのだが、地図を読み間違えたか、誰かが歩きたいといったのかもしれない。本の中の景色はただ歩いた記憶より魅力的で、今思えば、ただ歩くのではなくてボストンマラソンのコースを歩くぐらいの工夫があってもよかったのかもしれない。