ふるきのガベージコレクション2

脳内を通り過ぎたイメージの残骸の記録

認知症診断を受けても問題は解決しない

母の言動が最近おかしくなってきたので、認知症の診断を受けて対応すべきかと考えていたが、(K)が地域包括支援センターに相談した結果、"診断が下りても本人は何も変わらないのであまり意味はない、周囲の人が上手に問題回避していくしかない"という言われてみれば当たり前の対応方法を勧められた。

仮に診断を受けて認知症の薬を飲んでも進行を遅らせるだけだし、デイサービスも人と接することで脳を活性化させる効果はあるものの、その人の行動を変える直接的な力はない。デイサービスに行くことでストレスが低減して言動が穏やかになる辺りが最大限の効果だろう。

無理に診断につなげることで自尊心を刺激して状態が悪化するとかの診断による副作用もある。明らかに認知症でも診断も介護認定も受けずに終わる人はかなりの割合でいるらしい。介護保険が使えるとはいえ自己負担もあるので、国民年金だけで暮らしている人にとっては、手が届かないといった問題もあるのかもしれない。

病院所属のケアマネが診断に熱心で、行政寄りのセンタの人は介護保険利用につながる診断には消極的という立場の違いが面白い。介護関係者でも立場によって考え方が変わってくるというこれも当たり前の話にも気付かされて、いろいろな人の話をきくことの重要性を再認識させられた。