ふるきのガベージコレクション2

脳内を通り過ぎたイメージの残骸の記録

辺境の思想 日本と香港から考える 福嶋亮大、張彧暋

昔、読んだ本のメモ。

香港と日本を、中国と西洋に対する2重の辺境と位置付けて、サブカルチャーをベースにした辺境論についての書簡形式の対談。

主題とはずれるが、
-- 宗教は無駄死にへの救済
-- ナショナリズムは、宗教の衰退を受けてその役割を引き継いだ
-- リベラリズムは、多様性。団結できないのは、それが本質だから
という指摘が印象に残った。

読み終えたのは数年前。激しいデモが始まる前だった。そして、上の2つ目の指摘が香港を動かしたが、弾圧を受けて撤退を余儀なくされ現状に至る。この本を読んでいた時には将来の可能性だった不安が一気に現実になっている点には恐怖を感じるし、現在のウクライナ進攻にも繋っているようにも感じる。